飛行機プラモデル。組み立てキット。
コメットはイギリスのデ・ハビランドが製造した世界初のジェット旅客機です。初飛行は1949年で、主翼付け根に大径の遠心式ジェットエンジンを2基ずつ埋め込み、超々ジュラルミン薄肉モノコック構造による軽量化と表皮の平準化が図られたこの機体は、当時の最新鋭機であるダグラスDC‐7を超える725km/hの巡航速度で飛行することができ、また初採用されたボギー式主輪は後にすべての大型機に装備される先進的なものでした。
1951年1月に「コメット1」が英国海外航空に納入され、翌年の商用運航では定時発着率の高さとレシプロ機と違い振動も少なく快適性が高いことから、初年度だけで3万人が搭乗する人気を博しました。1958年8月には南回り航路経由でヒースロー〜羽田間などの長距離路線にも定期就航しました。軸流式のロールス・ロイス・エイヴォン・エンジンを搭載したパワーアップ型の「コメット2」以降は、世界中の長距離国際線を運航する航空会社からの発注を受け、1964年に生産が終わるまで、112機が生産されました。
生産終了後も「コメット4」の事故率は同時代に就航していた競合機より低く、世界各国の航空会社で運用され、イギリスの航空会社ダン・エアが所有する「コメット4」が1982年に退役するまで使用され続けました。
キットは同社オリジナル新金型です。1/72スケールでは初のキット化となります。
完成時全長約500mm、全幅約486mm。
マーキングは「ダン・エア」より1種類。