ミリタリープラモデル。組み立てキット。
西ドイツ陸軍は、1987年に、現用していたM109 155mm自走榴弾砲に代わる新世代155mm自走榴弾砲の開発に着手しました。
・ロケット補助推進弾などを使用しないで最大30km以上の射程を有する
・自動装填装置の装備による高い発射速度の実現
・60発もの各種弾薬と装薬の搭載
・高い機動力と信頼性
・各車が独立した戦闘行動ができる自律的システムの搭載
上記の要求を満たすため、ヴェクマン社を中心とするチームの案が採用され、1996年3月にPzH2000自走砲システムとして185両の生産契約が結ばれました。
1998年よりドイツで配備が始まったPzH2000はイタリア、オランダ、ギリシャなどにも輸出されました。
オランダ陸軍がアフガニスタン国際治安支援部隊に同車を派遣し、ターリバーンをはじめとする武装勢力の掃討作戦に投入しています。また、2022年のロシアによるウクライナ侵攻に際して、ドイツ政府がウクライナ政府に同車を提供することを表明しました。
PzH2000の特筆すべき能力は即応射撃能力で、M109 155mm自走榴弾砲の5倍以上と評価されています。例えば、陣地に進入してから砲撃までに必要な戦闘準備時間は、M109の2分30秒に対してPzH2000はわずか30秒に過ぎず、8発砲撃するのに必要な時間は、M109の約2分に対して1分。撤収にかかる時間は、M109の約7分に対して30秒。つまり、一連の砲撃ミッションにかかる時間は、M109の11分30秒に対してPzH2000はわずか2分で完了でき、その性能の高さは各運用部隊で称賛されています。
ドイツ連邦軍の現用自走榴弾砲を再現しました。キャタピラはベルト方式。
マーキングデカールはドイツ連邦軍より2種類。