航空機プラモデル。組み立てキット。
第二次世界大戦中、メッサーシュミット社のBf 109をドイツの命令でライセンス生産していたアヴィア社が、戦後残された設計図をもとに、エンジン等ドイツからの供給で賄っていた部分は代用品に置き換えて再度生産を開始して製造した機体です。総計550機程のS-199が製造され、その中の何機かは練習機型のCS-199(武装有り)とC-210(武装無し)に改装されました。初飛行は1947年3月に行われ、1949年に生産終了しました。
S-199は底のついたダイムラー・ベンツDB 605エンジンの代わりに、ハインケル He 111爆撃機で使用されていたユンカース ユモ 211 エンジンとプロペラが使用されることになり、最大速度は590 km/hと、飛行特性はBf109に比べてかなりの低下を招くことになりました。
ユモ 211エンジンはDB 605エンジンに比べて重く応答性に欠け、幅広のパドル形ブレードのプロペラが発生するトルクは操縦をひどく難しくし、これにBf109の降着装置特有の狭い車輪間隔が加わり、離着陸は非常に不安定でした。また機銃の同調装置は時より動作不良を起こし、実際にイスラエル空軍では、数機が自機のプロペラを打ち抜く事故を起こしました。
数々の問題点や操縦士達からの不評にもかかわらず、S-199は第一次中東戦争中の活躍により、イスラエル空軍の第一線の戦闘機という栄誉を得ています。
・4種類のマーキング付属:イスラエル、チェコスロバキア x 各2