飛行機プラモデル。
今回選定したF-16CJブロック50はアメリカ空軍向けとしては最新の生産タイプで、エンジンを推力強化型のジェネラルエレクトリック社製F110-GE-129に換装。AGM-88高速対レーダーミサイルの運用能力を備え、敵の防空レーダーや地対空ミサイルサイトを撃破するワイルドウィーズル任務も可能となっています。
このF-16CJでは、これまでのタミヤ1/32ジェット機モデルの持つ組み立てやすさなどを継承しながら、新しい世界に一歩踏み込む内容をめざしました。加えて零戦52型の発売後から暖めてきた、1/72や1/48スケールでは実現が難しいアイデアを数多く盛り込んでいます。
まずブロック50を特徴づけるF110エンジンを精密にモデル化。しかもエンジンベイ上部のスライドレールを使い完成後も実機同様に着脱可能としました。またエンジン搭載用の台車も付属していますから、単体でのディスプレイや整備シーンの情景作りも楽しめます。
ブロック50などGE社製エンジン搭載機が備える大型のエアインテーク、通称“ビッグマウス”を1/32スケールで初めてモデル化したのもこのキットの大きなポイントです。以前のタイプに比べて強化された主脚柱や大型となった主車輪、それに伴う主脚カバーのふくらみなども忠実に再現。また主翼付け根のふくらみや胴体上面後端に新設された点検パネルなど、開発スタッフのリサーチによる細部表現も見逃せません。
また外径2.5mmという極小のポリキャップを新規開発。ミサイルなどの兵装類にポリキャップ止めを採用することで脱着や交換が可能となり、ミッションごとの兵装の違いを一機で楽しめるという演出を施しました。もちろんミサイルなどの兵装類は豊富にセット。2種類の増加タンクやAN/ALQ-184 ECMポッドも付属して、アメリカ空軍所属のF-16CJで現在よく見られる兵装搭載パターンを再現できます。
機首のピトー管や各翼後端の放電索は金属製、レーダーのアンテナ面やチャフ・フレアディスペンサーはエッチング製として強度や質感をアップしました。ポリキャップによる可動式で、自由な角度で止められるフラッペロンや水平尾翼、方向舵などの動翼類、そして上下の状態を選べる前縁フラップがモデルに動きを加えます。また実機同様レールにスライドさせて取り付ける射出座席は、このキットに込められた遊び心を象徴する見所と言えるでしょう。
F-16の美しいフォルムを生み出すブレンデッドウイングボディは主翼上面を胴体とワンパーツで成形して表現。大型モデルならではの豊かなプロポーション再現にも抜かりはありません。その機体の主要部分にはネジ止めを採用。また脚柱はダイキャスト製として強度を確保しています。マーキングは垂直尾翼に派手なマーキングを施したタイガーミート参加機やイラクの自由作戦参加機など4種類をセットしました。
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