ヘリコプタープラモデル。
本機はS-55を大型化することでアメリカ海軍から対潜哨戒機開発の要求を受けて1952年から開発が始まり、試作機は1954年に初飛行、海軍によってHSS-1と名づけられ、1955年に配備が開始された。
S-55同様、空冷星型レシプロエンジンを後ろ斜め上向きにして機首に搭載し、出力軸（メインローター駆動軸）が機内を斜めに貫く独特の配置であった。エンジンと駆動軸の位置を工夫した為、機内空間をより広く確保することができ、充分な対潜機器を装備することができ、対潜機器を備えなければ輸送機として、多くの人員や荷物を積むことができた。HSS-1はソナーを装備した探知用の機体と、爆雷や魚雷を装備した攻撃用の機体がペアを組み、駆逐艦とセットで対潜水艦戦闘を行った。
アメリカ陸軍・海軍での採用に続いてアメリカ海兵隊（HUS-1）やアメリカ空軍（H-34）にも導入された。陸軍、沿岸警備隊でも、高い実用性を評価され、輸送機や救難機として採用された。1962年に米軍統一命名基準が定められたため、空軍が付与していたH-34が当機の制式名称となり、対潜哨戒機がSH-34、多用途機がUH-34、輸送機がCH-34となった。ベトナム戦争でも活躍した。後継のシコルスキー S-61（HSS-2）が配備されると、アメリカ軍では1980年代はじめに引退した。
キットは完全新金型。キャビン内部やエンジンまでも精密再現。特徴的なエンジン吸気口はエッチングメッシュで再現。尾部は折り曲げ状態再現可能。
マーキングはアメリカ海軍より2種類、イタリア海軍より1種類。
